ビール各社「微アルコール」を共通プラットフォームに市場形成へ、アサヒ「ハイボリー」、サッポロ「The DRAFTY」など新商品、キリンのノンアルも販売好調


サッポロビール「The DRAFTY」、アサヒビール「ハイボリー」「ハイボリー 3%」

サッポロビール「The DRAFTY」、アサヒビール「ハイボリー」「ハイボリー 3%」

在宅ワークの浸透により、家庭における飲酒量が増えている人もいるが、その反面、飲酒をマネジメントしようとする人も増えている。また、コロナ禍による飲食店での酒類提供規制は、料飲店でのノンアルの提供を促し、こちらも、ノンアルコール・ローアルコールの消費を後押ししている。

有害な飲酒を低減していく世界的な動きや、欧米における「ソーバーキュリアス(あえて飲まない選択をする)」といったトレンドも、日本に流入している。国内ビールメーカーは「微アルコール」という共通のプラットフォームで新商品を矢継ぎ早に提案する。

微アルコールの“元祖”であるアサヒビールは「喜んで一緒にやろう、ということだ。微アルのシーン、ニーズ、メニューは1社ではつくれない。賛同する方が多ければ多いほど、消費者の選択肢も増え、市場は活性化していく」(アサヒビール専務取締役マーケティング本部長松山一雄氏)。

アサヒビールは、2020年12月から「スマートドリンキング」を提唱している。2025年までに、アルコール3.5%以下のノンアル・微アル・ライト商品における販売容量構成比を20%に引き上げる。「20〜60代人口が約8,000万人。うち2,000万人が日常的にお酒を嗜む人。これまでは、ここだけをターゲットに商品開発してきた。月1回未満の飲酒が6,000万人、うちお酒を飲まない人が約4,000万人いる。20〜30代の半数以上は飲まない。この新市場を開拓する」(松山本部長)。3月30日にはアルコール0.5%の「アサヒ ビアリー」を首都圏関信越で先行発売した。350ml、希望小売価格税込195円。6月29日には、フルーティな「アサヒ ビアリー 香るクラフト」を発売、「アサヒ ビアリー」も全国発売に踏み切った。「香るクラフト」は9月28日に全国発売する。

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「ビアリー」は、中味とパッケージデザインを、8月上旬製造分から順次リニューアルする。また、業務用市場向けに、小瓶334ml(税込197円)を9月14日に発売する。9月28日からは、新たに500ml缶(税込246円)を加える。

アサヒビール「ビアリー」

アサヒビール「ビアリー」小瓶

 

アルコール0.5%のハイボール「ハイボリー」も発売/アサヒビール

さらに、アサヒビールは9月28日に、アルコール分0.5%の“微アルコール”ハイボール「ハイボリー」を発売する。同時にアルコール3%のハイボール「ハイボリー 3%」も発売し、スマートドリンキングの選択肢を増やす。「ビアリー」に続く新ブランド。どちらも350ml缶。希望小売価格は0.5%が税込195円、3%が税込199円。

ウイスキーを炭酸水で割った本格的な香りや味わいが楽しめる缶ハイボール。ニッカウヰスキー社のブレンダーが厳選した華やかな香りが特長のモルト原酒とまろやかな味わいが特長のグレーン原酒を使用。キーモルトにスコットランド産のヘビーピート原酒を使用することで、香味に深みや重厚さが加わり、アルコール分低めの0.5%と3%でありながらも、ウイスキーの本格的な味わいや上質な余韻を楽しめる。

パッケージは、星空を背景に幾何学模様の星座をモチーフとしたエンブレムをデザイン。微かなアルコール、低めのアルコールをゆったりと楽しむ世界観を表現した。発売に合わせ、TVCMに加えWEBやSNSなど幅広い情報発信、サンプリング活動などを実施することで、認知拡大と飲用喚起を図る。

アルコール0.7%の「The DRAFTY」/サッポロビール

サッポロビールは、9月14日に「微アルコールビールテイスト」の「The DRAFTY」を発売する。350ml缶、アルコール0.7%。オープン価格だが、同社新ジャンルと同程度の店頭売価になるという。販売計画30万ケース(大瓶20本換算)。「麦芽100%生ビールを原料とする製法により、ビール由来の自然な香り、麦の旨みを感じるスムースな味わいで、ビール好きの方も納得のうまさを実現した」という。同社はビール、新ジャンルに並ぶカテゴリーとして同商品を位置づける。キャッチコピーは「次の、新ジャンルだ。」。

サッポロビールでは、微アルコールカテゴリーを1,300万ケースにまで拡大すると予測。「ノンアルは現在、約2,000万ケース。ここまで来るのに10年かかったが、それよりも早く成長するのではないか」とみる。

上半期のノンアル飲料販売量は計113%/キリン

キリングループも「ノンアルコール・低アルコール商品」の販売量を、2018年比で115%とする目標を掲げる。1〜6月はノンアル市場(ビールテイスト、RTD、ワインその他計)が前年比105%とみる。同社は、ノンアル飲料計(ビールテイスト、RTD)の販売数量は113%。「グリーンズフリー」が127%、「カラダFREEは、5月リニューアル以降は127%で推移。「零ICHI」瓶は、酒類提供自粛期間は350%。

※RTD=Ready To Drink、チューハイ・サワー等のふたを開けてすぐ飲める低アルコール飲料。

ノンアルコールRTD(「氷結カロリミット」「ゼロハイ氷零」)の販売量は前期比3倍以上、月次販売は2021年5月が17年以降で最大規模となったという。メルシャンのノンアルコールワイン計は、132%。

〈酒類飲料日報2021年7月14日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2021/07/2021-0714-1117-16.html
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