信州ハム 食品ロス削減「訳あり楽しみセット」拡大、発酵サラミと信州のお酒を合わせた“発酵長寿セット”なども【拡大する食肉加工品のネット通販】


信州ハムオンラインショップ

信州ハムオンラインショップ

信州ハムは、ネット販売の拡大を掲げた中期3か年計画の2年目を終えようとしており、信州ハムオンラインショップと楽天サイトでの販売額は、73期実績(2019年7月〜2020年6月)に対し74期実績は4月段階ですでに2.4倍に達している。

ネット通販の特徴的な取り組みでは、楽天サイト内で、食品ロス削減推進プロジェクトとして、「訳あり楽しみセット」(送料無料)を販売し、口コミで広がっていることが挙げられる。規格外品や賞味期限が近づいた商品を詰め合わせ、その都度、詰め合わせの内容が変わる。

信州ハム営業本部の成田裕夫新規開発部部長兼コープ部部長は、「いつ余って売り出されるかわからない商品だが、買ったお客さんがSNSなどに投稿し、ネット販売の拡大につながっている」と話す。

長野県の食品ロス削減の取り組みに賛同した活動であり、地域活性化にもつなげる考え。長野県の情報番組にも取り上げ上げられ大きな話題となった。こうした取り組みを成田部長に聞いた。

――ネット通販での注力点は。

信州ハムでは、ネット販売のテーマに「中元・歳暮期以外で信州らしい進物商品の創造」を掲げ、力を入れている。巣ごもり需要だけではなく、新型コロナで信州に帰省できない親戚などに、信州ならではの食品と信州ハムをセットで送り、故郷の信州を感じてもらう。長野県にある信州ハムならではのギフトだ。期間限定、数量限定で提供する。マイスター・スペシャルセレクションについては、これ以外では、軽井沢工房の店頭でしか購入できない特別な商品だ。

まず、酒類販売免許を取得し通販専用で春の“発酵長寿セット”として、お酒とのセットを開始した。長野県は、おいしいお酒がたくさんあるほか、寒さが厳しい冬を乗り切るため味噌や漬物などの発酵食品が数多く食されてきた。そこで、特別な製法で作られた信州ハム一押しの発酵サラミと信州のお酒をセットにした発酵コラボセットとして販売した。井筒ワイン(シャルドネ)、サンサンワイナリー(メルロ)、善光寺外苑西之門よしのやの日本酒のいずれか1本と信州白樺サラミ3本入り60g×4袋を販売した。価格は税込2,860円〜3,685円(いずれか1本)、7,260円(お酒各1本の3本セット)。

信州ハム“発酵長寿セット”

信州ハム“発酵長寿セット”

また長野県健康推進サキベジ委員会とタイアップし長野県の旬の食材を厳選した「サキベジ健康セレクション」を販売。サキベジとは、先に野菜を食べることで食べすぎや、油・糖分の吸収をゆっくりし糖尿病や高脂血症を抑制する運動。5月中に発送するギフトとして、旬のアスパラ200g、高糖度のトマト長野県産「アメーラ」1箱と信州ハムのハムソーをセットにした(送料・税込3,980円)。

信州ハムはドイツ食肉マイスター3人を有しており、この3人が監修したのが本場ドイツ仕込みの製法「マイスター・スペシャルセレクション」。ゲッティンゲンヴルスト(牛の練り肉に豚あらびき肉を混ぜたドイツゲッティンゲン地方の伝統的ソーセージ。グリーンペッパー、クミン、コリアンダー、カルダモンなどの香辛料が食欲をそそる)、骨付きスモークスペアリブ(国産豚肉を使用し1枚のバラ肉の中で肉厚部分をじっくりとスモークした)、レバーヴルスト(レバーの臭みを抑え苦手な方でも食べやすい、豚レバーのペースト状ソーセージ)のセット(宅配込4,900円)。おすすめの調理方法も紹介している。

信州ハム「マイスター・スペシャルセレクション」

信州ハム「マイスター・スペシャルセレクション」

お酒ギフト(発酵長寿)、サキベジセットの春の販売は終了、秋に新たなお酒ギフトやスポットギフトの販売を予定している。また、マイスター・スペシャルセレクションは継続販売中。

――新型コロナウイルスの影響はいかがでしたか。

信州ハムの8割の取引先は、スーパーなどの小売店になる。外食自粛の影響で小売店の需要に比例して出荷量も堅調に推移した。品目別では、無塩せき商品のグリーンマークが好調だった。不安な時こそ、健康イメージの商品が売れるのか伸び率が高かった。

その他の傾向では、1パックで味が数種のアソート品が好調。例えば、ツインパックや一つのパッケージに3種の味を詰め合わせた「爽やか信州軽井沢ソーセージ三重奏」が好調だった。消費者の方が、外食で満たされなかったものを自宅で満たそうとする姿勢があらわれたと考えられる。今後も、より、くせの強い変わり種商品の需要が見込まれる。味では、味噌、激辛、レモン・柚子胡椒、キムチなど、形態では長期保存、常温、レンジ対応が考えられる。

――今後の展開は。

2021年7月からの75期は中計の3年目となり、EC事業をさらに伸ばさなくてはならない。酒とのアソートも考えなくてはならない。EC通販市場の拡大傾向に対応すべく、組織を整備し、より多くの企画・発信・受注・出荷に対応する仕組みづくりを行うため、「デジタルマーケティング課」を新設する。その中で、SNSを活用し顧客を獲得していく。まず企画を見てもらわなくては誘導していくことはできない。信州をキーワードに、当社にしかできない商品、アソートを考え開発・販売していく。さらに社会事情(SDGs、働き方改革)、食品ロス削減などに沿った商品を販売しイメージアップにつなげていく。

◆信州ハムオンラインショップ

〈畜産日報2021年6月16日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/meat/2021/06/2021-0616-1119-16.html
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