炭酸水活況で飲料各社が注力、日本コカ史上最強「アイシー・スパーク」発売、首位「ウィルキンソン」5月生産量は前年比4割増を計画


コカ・コーラシステム「アイシー・スパーク from カナダドライ」「アイシー・スパーク from カナダドライ レモン」

コカ・コーラシステム「アイシー・スパーク from カナダドライ」「アイシー・スパーク from カナダドライ レモン」

無糖炭酸水は、2000年代後半のハイボールブームなどで割材としての需要が高まり、最近ではカロリー離れや砂糖離れなどの健康志向により、そのまま飲む“直(じか)飲み”や“ストレート飲用”での需要が高まっている。日本コカ・コーラ社によれば過去3年間の市場成長率は20%近い伸びを示しており、約2000億円の市場規模になったという。

拡大を続ける炭酸水市場でポジションを確立したいコカ・コーラシステムは、日本コカ・コーラ社史上最強の強炭酸水「アイシー・スパーク from カナダドライ」を5月10日から全国発売する。ラインアップは、「アイシー・スパーク」(500mlPET/税別121円、他)と凍結レモンピールエキスを使用した「アイシー・スパーク レモン」(490mlPET/税別121円、他)の2種類。スーパー、コンビニエンスストア、自販機など全チャネルで展開する。拡大を続ける炭酸水市場における新たな選択肢として、強固なポジションの確立を図れるよう継続的に育成する考えだ。

日本コカ・コーラ社マーケティング本部の朴英俊氏は5月6日の製品発表会で、炭酸水のニーズについて次のように語った。「われわれが炭酸水の開発をスタートするにあたり、注目したのは現在の炭酸水ユーザーの声である。入念な消費者調査を重ねてわかったことは、大きく2点ある。炭酸水の根本的価値である“本当に強い炭酸の刺激でリフレッシュしたい”ということ。また、市場にはたくさんの製品があるが、どの製品も強炭酸を訴求していて、“どれを選んでいいかわかりづらい”ということだ。このような消費者の声をもとに、炭酸水としての根本的な価値を持ちつつも、消費者が購入時に選ぶ決め手となる独自の差別化要素を持つ新しい炭酸水ブランドの開発をしようと決意した」。

そして、日本コカ・コーラ社は製品の工程や処方を見直した新製品「アイシー・スパークリング」を導入した。一般的に、炭酸ガスなどの気体は、水の温度が低ければ低いほど溶けやすいという特性がある。日本コカ・コーラ社はその性質に注目し、“冷却スパーク技術”によって、製造時の冷却工程を改良し、過去最高のガスボリュームの圧入に成功したことで、今回、日本コカ・コーラ社史上最強の無糖強炭酸水を開発できたという。

朴氏は次のように話す。「炭酸飲料で有名な日本コカ・コーラ社から史上最強のガスボリュームの炭酸水が誕生したという、消費者目線で選ぶ時にわかりやすい選択基準を明示していく。強い刺激によるリフレッシュ、気分転換を求める炭酸水ユーザーの期待に応え、新たな炭酸水の選択基準を消費者のみなさまに提案していきたい」。

日本コカ・コーラ社 朴氏

日本コカ・コーラ社マーケティンング本部ウォーターカテゴリー統括の朴氏

一方、炭酸水売上ナンバーワンブランドの「ウィルキンソン」を展開するアサヒ飲料は5月1日、販売好調を受け、コロナ禍で需要が拡大している1LPETの2製品を新たに6月から群馬工場での生産を開始すると発表した。群馬工場での製造開始にあたり、水の硬度を調整する液処理設備を改造し、また、ラベルを貼る設備であるラベラーを1LPET製品に対応できるように改造するなど、約4000万円の設備投資を行ったという。ブランド全体では明石工場、富士山工場を中心とした製造工場で、5月の生産数量を前年比4割増に引き上げることも明らかにした。

「ウィルキンソン」ブランドは2021年1〜3月の販売数量が前年比106%となり、4月も前年同月比130%(4月27日時点)で推移している。なかでも1LPET製品は、1〜3月の販売数量が前年比約140%、4月も前年同月比117%(4月27日時点)となり、「ウィルキンソン」ブランドを大きくけん引した。好調の理由について、同社は「直接飲用に加え、家飲みの割り材としても支持されていること」が要因としている。

サントリー食品インターナショナルは、「サントリー天然水スパークリング」と「サントリー天然水スパークリング レモン」において、1050mlの中容量ペットボトル製品(各税別160円)を3月16日から発売した。同社によれば、「サントリー天然水スパークリング レモン」は、閉塞感の漂うコロナ禍で求められている“自然の開放的な空気”を取り込めるようなリフレッシュメントと搾りたてレモンのような味わいから支持されているという。

キリンビバレッジは、2020年6月の発売以来好調だった「キリンレモン無糖」(450mlPET/税別100円)を、2021年4月20日から中味・パッケージをリニューアルして全国発売した。「あまくないのに、キリンレモンの味わいを楽しめる」がコンセプト。瀬戸内レモンエキスを使用し、レモンの爽やかな香りと炭酸の刺激で爽快感を提供する。同社担当者は、「“キリンレモン無糖”のさらなる市場浸透を図り、コロナ禍で加速する健康・リフレッシュニーズに応えることで“キリンレモン”ブランド全体の成長を実現したい」としている。

ポッカサッポロフード&ビバレッジは、2020年の期間限定販売の際に大好評となった「キレートレモン 無糖スパークリング」(500mlPET/税別140円)を3月29日から発売している。レモンに強い企業としての強みを活かし、レモン1個分の果汁の入った無糖炭酸水となっていることが差別化ポイントだ。

炭酸水市場はコロナ禍でも継続伸長しており、清涼飲料市場の中でも注目のカテゴリーである。最盛期を迎える夏場に向けて、各社とも製品ラインアップを強化し、広告展開や売場作りを強化している。

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2021/05/2021-0507-1339-16.html
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