大塚食品「ゼロミート」、味とブランドイメージで差別化〈主役を張れる大豆ミート代表選抜〉


大塚食品「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」

大塚食品「ゼロミート デミグラスタイプハンバーグ」

全国展開している大豆ミートのパイオニアである大塚食品が「ゼロミート」を発売したのは2018年11月。現在ではハンバーグ2品とソーセージタイプ、ハムタイプと、幅広いラインアップで展開している。市場では競合商品も増えてきたが、開発意図である健康、人口、エコの諸問題を解決するのに役立つことを訴求した上で、「味とブランドイメージで差別化できている」と強調する。

大豆ミートはヘルシーなイメージがあるが、パッケージやロゴを含めてブランドを確立している「ゼロミート」はさらに、幸せな気持ち、よりおいしいといったイメージづくりにも成功している。味に関してはリバースエンジニアリングという製法を取り入れ、「本物のハンバーグを分解して研究し、何度も試作を重ねた」と振り返る。

2019年秋から全国展開を開始したが、新規ユーザーが増えている一方で、リピート率も減っていないという。「新規を獲得していくとリピート率は減る傾向があるが、リピート率に関しても順調に伸びている」と手応えを得ている。売場については当初、大塚食品の商品くらいしかなく手探りだったというが、競合やプライベートブランドも登場してきたことから大豆ミートコーナーを作っていくことも検討している。

独自の取り組みでは2020年9月、東京・青山の人気レストラン「The Burn」とコラボメニューの提供を開始した。好評を博したことから、11月にはメニューを一新した。

「The Burn」提供メニュー「『ゼロミート』のグリル キノコのヴィーガンクリームソースフライドケールとフレンチフライ」

「The Burn」提供メニュー「『ゼロミート』のグリル キノコのヴィーガンクリームソースフライドケールとフレンチフライ」

高級店でのブランドイメージを醸成していくことも含め、外食ルートは今後も広げていくとする。家庭用では「ゼロミート」ブランドを全面に押し出した上で、スーパーの弁当や総菜の展開も視野に入れる。

12月2日からは、スターゼンと共同開発した「業務用ゼロミートハンバーグ」が採用された「ロコモコ丼(大豆ミートハンバーグ)」を、青森、岩手、秋田、山形の「マックスバリュ」80店舗の弁当総菜売場へと販売拡大した。

特色JAS規格で消費者が選びやすいように、新しいカテゴリを作ってきた歴史

大塚食品は、農林水産省の進める新たなJASマークの特色JAS規格(マーク)において、家庭用の「大豆ミート製品」の規格化の検討をスタートしている。分かりやすい規格を策定することで、大豆ミート製品の認知度や価値向上を促し、市場全体が大きく成長する一助となることを目指す。

大塚食品は「家庭用の大豆ミート商品が増えており、今後も次々と発売されるだろう。参入する企業や商品が増えれば、大豆ミートとは言えない品質の商品も出てくる可能性がある。そういった中で、大豆をしっかり摂りたいというニーズのある消費者が、商品を選びやすいようにしたい」と狙いを説明する。

大塚食品は、まるごと大豆飲料「スゴイダイズ」など、JAS規格のないカテゴリを作ってきた歴史を持つが、「新しいカテゴリをつくった際に、消費者が選びやすいことを一番に考えている」という。

今後の大豆ミート市場の広がりについては、「特に米国では『ビヨンドミート』なども好調で、健康意識やサステナブルの考えがあり、市場は伸びている。その流れは日本でも同じだ。日本においても、大豆ミートカテゴリ全体への理解や良さが広がる余地は非常に大きく、益々の盛り上がりに期待している」と指摘する。以前はスーパーのバイヤーに「ゼロミート」の開発意図を説明しても、あまり反応はなかったというが、「最近では必ず賛同してもらえるようになった。小売の大豆ミートに対する捉え方も全く変わってきている」と印象を語る。

〈大豆油糧日報2021年1月20日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/soy/2021/01/2021-0120-1629-16.html
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