青汁市場が1050億円に拡大、手軽なドリンクタイプ好調、伊藤園は秋から大幅刷新へ


伊藤園の青汁

伊藤園の青汁製品

青汁(粉末製品・飲料製品)の市場規模は、2014年比で13%増の1050億円規模(2019年)まで拡大している。粉末製品の通販による定期購買がメインの市場だったが、現在特に好調なのはドリンクタイプ(青汁飲料)で、2014年比73%増の142億円となった。販売チャネルでは店舗での販売が伸び、同51%増の360億円だった。

青汁のドリンクタイプのシェアトップは約39%を占める伊藤園だ。同社は、この秋から青汁飲料の認知度を一気に高めるため、大幅リニューアルと野菜飲料では6年ぶりのCM放映を行う。なぜ、いま青汁に注力するのか。

伊藤園マーケティング本部の志田光正本部長は、8月5日に行われたオンライン説明会で、「コロナ禍でなかなか外出が難しい状況の中、市場は大きく変化している。現在は、生鮮野菜で緑黄色野菜が求められ、当社の青汁事業も急速に伸びている状況だ。われわれは今期、お客様から求められていること、お客様に貢献できることに絞り込んで活動を進めているが、いまお客様が求めているのはここだという確信がある」とし、コロナ禍で健康意識の高まりから青汁飲料を強化することに至った背景を語った。

伊藤園は、2012年9月に「毎日1杯の青汁」を発売。発売当時、青汁はまずいイメージがあり、粉末製品がほとんどだったため、手軽においしく飲んでほしいという考えから飲みやすいドリンクタイプを開発したという。その後、無糖タイプやPET容器など、ラインを拡充し、発売以来7年連続で伸長するブランドに育てた。特に、無糖の青汁製品は、糖質やカロリーを気にする人が増えた昨今、若年層からも支持され、飲用シーンも食事中などに広がったことで、販売金額が2017年比で3.5倍の54億円まで拡大している状況だ。

原料である「大麦若葉」の一部は、お茶の農閑期を活かして育成。同社の大麦若葉の延べ作付面積(2019年)は前年比24%増の128ヘクタールまで拡大しており、農業経営の効率化に貢献している。

今秋からは、青汁飲料の市場浸透を一気に図る考えだ。8月17日からは同社の青汁飲料では初となるテレビCMを、俳優の高橋光臣さんを起用して展開するほか、10月12日からは「ごくごく飲める 毎日1杯の青汁」を大幅リニューアルし、ブランドロゴを統一するとともに飲みやすさを向上させる。

マーケティング本部の平井邦佳チーフは、「緑茶と同様に誰でもどこでも飲める環境をつくり、青汁を日本の日常健康飲料にしたいという思いから強烈に取り組みを強化する」と話す。市場成長については、「青汁の飲料化比率は9.8%に過ぎない。緑茶の飲料化比率は29.1%であり、それに比べるとまだまだ低い。飲料化比率が20%になると青汁飲料の市場規模は約300億円になることからも、青汁飲料はさらに伸びるだろう」と語った。

※飲料化比率=市場全体〈リーフ・ドリンク〉を容量換算し、その中に占める飲料商品の比率を表したもの

青汁飲料の課題は、認知が低いことが挙げられる。伊藤園は、商品、広告、販促の全てに注力し、一気に認知を高める考えだ。

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2020/08/2020-0807-1106-14.html
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