〈コロナ禍に打ちかつ〉カンパリグループ商品輸入・CT Spirits Japan阿部哲社長インタビュー


CT Spirits Japan代表取締役社長 阿部哲氏

CT Spirits Japan代表取締役社長 阿部哲氏

カンパリグループが設立した合弁会社CT Spirits Japanが5月から本格始動した。7月1日には新たに3ブランドを拡充。9月にはカンパリグループ商品の輸入販売を開始し、新体制で日本における営業活動とマーケティング活動を強化する。

コロナウイルス禍で社会の形が大きく変わる中でのスタートとなった同社は、新しい市場に向けてどう挑むのか。代表取締役社長に就任した阿部哲氏に話を聞いた。

カンパリグループは、50を超えるプレミアムブランドのポートフォリオを持ち、世界190カ国以上に販売網を持つ世界第6位のプレミアムスピリッツメーカーだ。

欧州・米国を中心に大きく業績を伸ばす中、アジア・パシフィック市場でのプレゼンス強化に向けて、3つの施策を策定した。シドニーにあったアジア・パシフィック本部をシンガポールへ移管、中国へのマーケティング投資の強化、そして、日本での自社販社立ち上げだ。

コロナウイルス感染拡大を受け、外出自粛が要請される中での新会社設立。さぞかし苦労は多かったろうと想像するが、「オリンピック期間中は(千駄ヶ谷にある)新事務所周辺の立ち入りが難しくなるため、テレワークを前提に準備を進めていた」という。

約50名に増強した社員の面接もオンラインで、新社員には自宅へPCと携帯を送付。朝礼も全体会議も、すべてオンラインでの実施。「緊急事態宣言を受けての対応だったが、結果として新しいコミュニケーションの在り方を確立できた」と笑顔を見せる。さらに新会社設立を発表した5月25日には緊急事態宣言が終了となり、幸先のいいスタートを切ることができた。

〈プレミアムなスピリッツ・カクテルとアペリティーボ文化の提案に注力〉
ワークスタイルの変化やオンライン飲み会の増加も、同社には追い風だ。

「カンパリ」の故郷イタリアには、夕食前に食前酒を楽しむ「アペリティーボ」という習慣がある。仕事終わりに同僚とバールで一杯、友人とテラス席で一杯。イタリア人が愛してやまない「アペリティーボ」に欠かせないのが、「アペロール」や「カンパリ」でつくるカクテル「スプリッツ」だ。昼と夜、オンとオフの時間をつなぐ「アペリティーボ」を、日本にも「文化として定着させたい」との思いは強い。

そんな中、行政の要請で酒類の提供時間が制限され、開店時間を早める料飲店が増えたこと、在宅ワークや時差出勤で夕方早くから時間が自由になる人が増えたこと、さらに、屋外テラスでの食事提供が行えるよう、道路占用の許可基準も緩和されたことで、「場所も時間も整った」。

「カンパリ」や「アペロール」の「映える」鮮やかな色合いは、外飲みだけでなく、オンライン飲み会でも個性を発揮する。STAY HOME期間中に伸長した家庭用市場へ向け、小容量展開やSNSからのブランド発信を強化する方針だ。

さらに、料飲店市場ではアペリティーボの提案に加え、「飲用時品質」を徹底。また、欧米を中心に人気のカクテル「ネグローニ」や「ブールヴァルディエ」など、「カンパリ」ならではのカクテルにフォーカス。イタリア人と日本人によるブランドアンバサダーチームからの立体的な発信を強化し、今回拡充したアイテムと共に、「カンパリ」のリブランドを進める方針だ。

「Campari」と「Turkey」のイニシャルからなる社名どおり、「ワイルドターキー」も柱のひとつ。ウイスキーブームが定着した今、主流の「8年」に加え、「13年」を合わせて提案を進めることで、「ターキー」の長期熟成へのこだわりを訴求する。料飲店にとっても、プレミアムレンジの提案は「単価アップにつながる」と好評だ。

7月に拡充する新商品も、世界的ブームのジンからスモールバッチのバーボンまで、プレミアムレンジの個性派ぞろい。RTD「スカイブルー」でも下期に向けて新製品の投入を予定する。

行動様式も社会の在り方も変わる新しい時代への挑戦(Challenge)を成功(Triumph)へ、CT Spiritsは新たな壮途につく。

〈酒類飲料日報2020年7月2日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2020/07/2020-0702-1443-14.html
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