「酒類のテイクアウト」は成功するか 日本酒編 大阪・茶屋町Marryの事例


「酒類のテイクアウト」は成功するか~日本酒編:茶屋町Marryの事例

「酒類のテイクアウト」は成功するか 日本酒編 「茶屋町Marry」の事例

阪急大阪梅田駅高架下の飲食店街「茶屋町あるこ」に軒を連ねる日本酒バル「茶屋町Marry」では、店内の日本酒の量り売りテイクアウトを実施している。店内在庫のすべての日本酒を300ml瓶で購入できるほか、おすすめの日本酒3種類を180ml瓶に詰めてセットにした「おまかせ3本1,500円」や、好きな3種を同瓶につめた「自分でチョイス3本1,800円」などのセット販売も行う。日本酒を主力とする同店の三宅真理店長に、清酒の期限付酒類小売業免許活用事例を聞いた。

同店では政府の緊急事態宣言を受けて4月8日から店舗を休業、持ち帰り用の弁当販売のみに切り替えた。日本酒のテイクアウトは、5月上旬に免許を取得してようやく発信を始めたこともあり、「ちょっと遅かった」と振り返る。

もっとも、テイクアウトを開始してからは常連客をはじめとして定期的に利用があるという。「いつも利用してくれるお客様が応援の意味も込めて購入していく。また、新規のお客様がお弁当を買いに立ち寄った際に、お酒も買って行くこともある。開始してからは毎日コンスタントに出ており、日本酒テイクアウトの需要は確実にある」と実感を語る。

「おまかせ」又は「自分でチョイス」の「飲み比べセット」が好評

同店では、店内の4合瓶(720ml)入りの日本酒をそのまま購入することも可能だ。「本当に好きな方は4合瓶を購入していく」という。

「ただ、多くの方にとって4合瓶は価格的にも量的にもハードルが高い。だいたいは、量り売りでの購入を選ぶ。当初は300mlだけで提供していたが、さまざまなお酒をお得に楽しめる“飲み比べセット180ml×3本”を用意したところ、好評となった」。飲み比べセットのうち「おまかせ3本」は、予め店側で用意できて時間も手間も省けることから、お得な税別1,500円で提供している。また、「自分でチョイス3本」であれば、税別1,800円で100種類以上の日本酒から好きなものを3種類選ぶことができる。

同店は、京都の京割烹「馳走いなせや」新業態の日本酒バル。近畿圏の蔵元を中心につながりが深く、良質かつ特徴ある日本酒を多数取り揃えている。京都「月の桂」(増田徳兵衛商店)、石川「遊穂」(御祖酒造)、滋賀「喜楽長」(喜多酒造)などの協力のもと、“ここでしか味わえない”「いなせや限定酒ブランド 唯一無二」シリーズも展開している。カジュアルな雰囲気の店内で本格的な日本酒が飲めるとあって、休業前は根強いファンで連日にぎわいを見せていた。コロナ禍の状況下で小売免許の取得によりテイクアウトが可能になったとはいえ、「あくまで“小売免許”であり、販売価格帯も仕入れ値とあまり変わらない。売上的には微々たるもの」と、大幅な売上減は否めない。

一方で、「近所にお住まいの方など、新規のお客様にも来てもらえるようになった。弁当需要で来店された方と会話が生まれて、“また飲みに来ますね”とお声掛け頂くこともある。弁当販売スペースには日本酒の瓶も置いている。これを機に、日本酒をウリにしている店として認知が広がったのではないか」と、嬉しい兆候も。

同店ではGW明けの5月8日、感染予防対策を講じたうえで店舗営業を再開した。とはいえ、「店内利用の客足はすぐには戻らない。当分は弁当販売もお酒のテイクアウトも、店舗営業と並行して続ける予定」という。店内で利用できる「酒肴盛合わせ」「粕漬 鶏もも肉焼き」「天ぷら盛合わせ」といったメニューは、テイクアウトでも提供している。気になる日本酒のテイクアウトとともに、気軽に利用できそうだ。

〈酒類飲料日報2020年5月27日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2020/05/2020-0527-1610-16.html
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