新型コロナ経済対策に「お肉券」盛り込まれず、財政規模20兆円・事業規模60兆円の提言案を取りまとめ/自民党


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自民党は3月30日、政調・経済成長戦略本部・新型コロナウイルス関連肺炎対策本部を開催し、経済対策に関する提言案について議論し、事業規模などに関し、対応を岸田文雄政調会長に一任した。提言案は、財政規模20兆円・事業規模60兆円とした。なお、農林部会で提言された、「お肉券」による国産牛肉購入促進は盛り込まれなかったが、感染拡大抑制後の反転攻勢期には、各種クーポンなどによる需要喚起、農林水産業における国内外の需要喚起が盛り込まれた。

岸田政調会長・経済成長戦略本部長が「28日に総理から、補正予算編成の指示が出された。何としても事業・雇用を守り抜く対策に全力で取り組む。過去の対策、とくにリーマンショック時の経済対策、財政規模で15.4兆円、事業規模で57.8兆円の規模を上回る対策を用意する。企業であれ個人であれ、何よりも手元流動性を確保しなければならない。そのためには、現金給付を考えなければならない。党として政府への提言をとりまとめる」とあいさつした。

経済対策に関する提言案では、家庭や企業の手元流動性の確保に全力を挙げ、その後未来に向け反転攻勢に転じる。5つの基本的考え方として、
〈1〉経済規模はリーマンショック時を上回る財政処置20兆円・事業規模60兆円、GDP10%を超える対策を講じる
〈2〉フェーズを感染拡大抑制期、反転攻勢期、中長期に分けて対策を講じる
〈3〉消費税5%減税分、約10兆円超に相当する給付措置を、現金給付や助成金支給を中心とした対策を行う
〈4〉正確かつ分かりやすい情報発信を行う
〈5〉必要に応じてさらなる対策を講じる
――を示した。

感染拡大抑制期においては、終息に向け、PCR検査体制整備、ワクチン開発対応、有事の際に基金などを含めた柔軟な対応ができる仕組み作りとした。加えて、一定程度の経済活動の縮小・停滞が避けられないため、企業・事業の存続、雇用の維持・継続に全力を挙げ、リーマンショック時に相当する事業規模40兆円を超える資金繰り対策が必要とした。

具体的には、補償料の減免、無利子の貸付、借り換え促進の枠組みなどとした。現金給付については、所得減少などで日常生活に支障を来たしている個人・世帯への給付では、緊急特例とは別に現金支給をする。さらに個人現金支給と共に、中小事業者、フリーランスを含む個人事業主への渡しきりの助成金支給とした。

反転攻勢期においては、国民の多くが需要喚起に参加できるように、キャッシュレス決済ポイント還元の拡充・延長、マイナンバーカードを活用した現金給付、各種クーポン・ポイントが重要になるとした。観光業・旅行業・宿泊業・飲食業・エンタメ業など、影響を受けている事業に対し、復興割など参考にした割引助成など、一大キャンペーンとして取り組み、農林水産業においては、徹底した国内外の需要喚起を行う。

中長期においては、在宅勤務・テレワーク導入の促進、遠隔教育の加速・拡充、遠隔医療の促進、デジタル化、スマートシティの促進などとした。

出席した議員らからは
▽消費税の引き下げ・無税とした対策
▽所得制限をしない現金給付
▽事業規模の拡大
――などの意見が挙がった。

岸田政調会長は消費税に関し、基幹税であり、子育て世代、高齢者、幼児教育・高等教育の無償化など国民生活を支える重要な税金であり、今回の国難を耐え忍いだ後には、平時に戻る努力が必要で、基幹税に手を付けると、短時間で平時に戻すのが難しくなるとした。その上で減税については、税調で早急に議論するとした。

財政規模は、「財政規模20兆円・事業規模60兆円では足りないとの声もある。米国の経済対策は2.2兆ドルが話題になっている。米国のGDPは22兆ドルであり、10%に相当する対策となる。事業規模60兆円は日本のGDP10%に相当する規模となる。さらに日本では昨年末には、3年ぶりの大型の経済対策を用意し、補正予算も成立した。これから年末の景気対策を執行する。財政規模13兆円、事業規模26兆円であり、今回の経済対策を合わせると、事業規模86兆円になることになる。この事業規模はGDP換算で15~20%になる。リーマンショック時は全ての対策を合わせると100兆円規模になる。今後の状況を見ながら、100兆円を参考に追加の対策を考えていく」と述べ、事業規模の対応を岸田政調会長に一任した。

〈畜産日報2020年4月1日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/meat/2020/04/2020-0401-1603-15.html
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