“大人向け”をテーマにフルーツ炭酸の提案相次ぐ、「ファンタ」は「プレミアグレープ」発売


コカ・コーラシステム「ファンタ プレミアグレープ」

コカ・コーラシステム「ファンタ プレミアグレープ」

フルーツ炭酸飲料市場は、甘さ離れなどの理由から2015年以降、市場規模が年々縮小している。その中でも、特に30~40代の消費者において減少幅が大きいことから、各社はあえて「大人」をメインターゲットにした商品開発を進めている。

フルーツ炭酸におけるトップブランドの「ファンタ」を展開するコカ・コーラシステムは、これまでになかった新感覚の大人向けフルーツ炭酸飲料「ファンタ プレミアグレープ」(380mlPET/150円税別)を3月2日から発売する。「ファンタ」の飲用者を増やし、フルーツ炭酸市場の再活性化を図るねらいだ。

「ファンタ プレミアグレープ」は、収穫後24時間以内に搾汁されたぶどうの“すりつぶしピューレ”を使用し、心地よい炭酸としっかりとしたぶどうの果汁感(果汁13%)を楽しめるおいしさにした。フルーツ炭酸のおいしさを一段引き上げた、贅沢な製品設計になっている。

メインターゲットは、フルーツ炭酸を飲まなくなった30代以上の生活者。飲用シーンは、少し疲れが出て一息つきたくなる17時以降の“大人のおやつタイム”を想定する。イメージキャラクターには、永山瑛太さん、松田龍平さんを起用する。

アサヒ飲料は、「三ツ矢」ブランドから「『三ツ矢』とろけるもも」(500mlPET/140円税別、1.5LPET/340円税別)を、1月からリニューアル発売している。昨年1月に発売した「『三ツ矢』くちどけもも」が好評だったことを受け、新たに果汁のバランスを調整し、桃の芳醇な香りを際立たせ、より本格的な桃の味わいに仕上げた。

メインターゲットは30代女性。とろとろになるまで果肉を裏ごししたピューレと、濃厚な果汁を使用したちょっとした贅沢感を味わえることが特徴の炭酸飲料。なめらかな口当たりを楽しめる微発泡で、リラックスシーンにも合った商品だという。

パッケージは、熟れた桃の果実を描くことで商品特徴がストレートに伝わるデザイン。「三ツ矢」ブランドの象徴である「矢羽根」ロゴを大きく金色であしらうことで、贅沢な味わいであることを表現した。

アサヒ飲料「三ツ矢 とろけるもも」

アサヒ飲料「三ツ矢 とろけるもも」

サントリー食品インターナショナルは、「丸搾りC.C.レモン」(420mlPET/140円税別)を、2月18日から発売した。近年、レモンを使ったメニューを提供する飲食店やカフェなどが増え、家庭でもレモンサワーの消費が伸びるなど、多くの人がレモンの味わいを様々な形で楽しんでいることに着目。「C.C.レモン」から、大人向けに、果皮まで丸ごと搾ったような味わいの「丸搾りC.C.レモン」を提案する。
 
中味は、果皮まで丸ごと搾った“コミニュテッド果汁”を含むレモン果汁を従来のC.C.レモンに比べて多く配合し、国産レモンピールエキスを加えた。それにより、レモン果実を丸ごと搾ったような爽やかな香りと果汁感のある味わいに仕上げたという。パッケージは、自然な味わいの心地よくリフレッシュできる炭酸飲料であることを表現した。
 
※コミニュテッド果汁=果皮もすり潰すことでレモン本来の味わいが楽しめる果汁。

サントリー食品インターナショナル「丸搾りC.C.レモン」

サントリー食品インターナショナル「丸搾りC.C.レモン」

2月18日に炭酸飲料の戦略発表会を行った日本コカ・コーラ社マーケティング本部の島岡芳和バイスプレジデントは、「炭酸飲料は非常に競争の激しいマーケットなので、我々を含めて各社がさまざまな手を打っているが、フルーツ炭酸飲料の市場は少しずつ縮小傾向にある。だが、フルーツ炭酸は、炭酸を楽しくおいしく飲みたいという本質的な価値に密接につながる市場なので、しっかり活性化したい。その中で縮小原因をいろいろ探ると、特に30~40代の方の消費が減ってきているということがわかった」。
 
「30代以上の方がフルーツ炭酸から離れたのは、ライフスタイルや嗜好が変わったり、カロリーが気になったり、いろいろな要因がある。ただし、その方々は、自分が価値を認めたものにはしっかりお金を払うという思考をお持ちである。そして、大人になってもおやつの時間は大切だ。大人になってもお腹は減るし、15時を過ぎると甘いものが欲しくなる。甘いものを摂取する頻度は減っているかもしれないが、疲労がたまってきて、ちょっとリフレッシュしたいなと感じた時には、甘いものがほしくなる。この方々にアプローチして、もう一度フルーツ炭酸飲料を楽しんでいただくための商品を開発した」と語る。
 
これまでも日本コカ・コーラは、期間限定で大人向けの「ファンタ」を発売していたが、「ファンタ プレミアグレープ」は、そこからさらに一段グレードが上がった味覚という。島岡氏は、「30-40代の炭酸飲料から離れていた、もしくは“ファンタ”から離れていたお客様に、大人向けの“ファンタ”を試していただきたい」とした。
 
炭酸飲料は、大人世代も含めて糖分入りの潜在ニーズは高い。各社は改めておいしさの向上に取り組むことで、一度離れてしまった30~40代の再獲得を図り、飲用者をより幅広い世代に広げる考えだ。

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2020/02/2020-0218-1353-14.html
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