氷専用ビール「アイス・ドラフト〈生〉」、料飲店限定で通年販売を開始/サントリービール


料飲店限定“氷専用ビール”「アイス・ドラフト〈生〉」

料飲店限定“氷専用ビール”「アイス・ドラフト〈生〉」

サントリービールは3月19日から、氷を入れて楽しむために開発した“氷専用ビール”「アイス・ドラフト〈生〉」を全国の料飲店限定で通年販売を開始している。5月23日には「大衆パラダイス 芝浦ホルモン」(東京都港区)でメディアの試飲体験会を開催した。

サントリービールの福本匡志プレミアム戦略部課長は、市場背景とマーケティング活動を説明した。

業務用の市場環境については、「料飲店はお客様とブランドとの最初の接点になるが、料飲店で新しいビールの価値を提供したい。2018年のビール樽生の価格改定以来、ビール樽生市場は厳しい市場環境が続く一方で、氷を入れて楽しむハイボールやサワーは伸長している」と分析。

料飲店でのビール飲用状況については、「ビールは1杯目は10分未満で飲み干すが、2杯目は20~30分が一番多い。居酒屋で2杯目にビール以外を飲む理由として“冷たさがキープされない”が29%と最も多い」として、「そこで、いつまでも冷たくて美味しいビールの開発に着手した。商品コンセプトは、飲みごたえがありながら、最後までおいしく爽快感を楽しめる“氷専用〈生〉ビール”だ。猛暑日が増加傾向にある夏、いつまでも冷たく楽しめる今回の製品はピッタリだ」と述べた。

マーケティング活動としては、ビール以外にもハイボール・サワーが多く飲まれている酒場や横丁、ビアガーデンを中心に、年内に3,000店で取り扱いを目指す。「アイス・ドラフト〈生〉が飲める店」は22日からサントリーグルメガイド内に検索サイトを開設している。

導入後の状況は、例えば仙台のA料飲店では、ビール構成比が24%から31%(生ビール23%、アイスドラフト8%)に7ポイント上昇した。酒類売上は16%アップしたという。

氷を入れて美味しく飲める味わいを探求

次に同社のビール商品開発研究部の新村杏奈氏が開発ストーリーと素材・製法のこだわりについて説明した。

新村氏=学生時代の経験からして、私は5分でジョッキを空け、以後えんえんビールを飲み続けるが、友人は1杯目に30分をかけ、2杯目は他のお酒を注文する。“ビールならではの解放感や魅力をもっと発信していきたい。みんなが飲めるビールをつくりたい”と考え、サントリーに入社した。

ビールは杯を重ねると、時間をかけて飲まれるお客様が増え、ビール本来のおいしさが十分楽しめない可能性がある。30分かけてでもおいしく飲めるビールとは?を考えて「いつまでも冷たく、かつ、最後までおいしく・飲みごたえのあるビールがあればもっとビールを手にとっていただけるのではないか」と仮説を立てた。着眼点は“氷を入れて冷やすこと”。しかし、既存のビールに氷を入れるのでは、満足してもらえる味わいにはならない。100余りの試作を繰り返し、氷を入れて美味しく飲めることに徹底的にこだわった。

中味設計は、レモンドロップホップを使用し、レイトホッピング製法を採用することで、良質な苦味と飲みごたえを確立した。既存のビールと比較して、爽やかな香りと氷による冷たさで、最後まで爽快に飲める。

また、380mlのオリジナルジョッキを開発した。飲み口に向けて広がる形状で冷気と爽やかな香りが感じられる▽ビールと氷が最も冷たく美味しそうに見える十八角形のレリーフ▽女性でも気軽に楽しめる軽量設計のジョッキ(一般的な700gから475gへ)――。

「大衆パラダイス 芝浦ホルモン」は「生ビール」(モルツ)490円、「角ハイボール」390円、「アイスドラフト」390円という価格設定。経営するK.O.PROJECTの今東俊雄代表取締役社長は、「ビールは最初どうしても飲みたい方は多いが、2杯、3杯とのんでくれない。これは2杯、3杯と飲んで頂ける。導入後、ビール杯数は120%、金額で105%くらいで推移している。酒類売上全体もアップした。氷を入れることで原価率も下がり、利益がとれるいい商材だ」と話した。

10L樽、アルコール7%、通常のビールと出荷価格は同程度。まずは樽生一本で展開する。

ビール商品開発研究部 新村杏奈氏、プレミアム戦略部 福本匡志課長

ビール商品開発研究部 新村杏奈氏、プレミアム戦略部 福本匡志課長

〈酒類飲料日報 2019年5月27日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2019/05/2019-0527-1505-14.html
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