好調「-196℃ストロングゼロ」で市場けん引、アルコール6%「瞬感」投入でさらに伸長へ/サントリー・RTDの取り組み


「-196℃ ストロングゼロ〈瞬感レモン〉」「同〈瞬感ライム〉」

「-196℃ ストロングゼロ〈瞬感レモン〉」「同〈瞬感ライム〉」

2018年のRTD市場における総出荷数量は11年連続で伸長、初めて2億ケース(250ml×24本換算、以下同じ)を突破。縮小を続ける酒類市場において圧倒的な勢いで成長を続けている。

※RTD=Ready To Drink、チューハイ・サワー等の「開けてすぐ飲める」アルコール飲料。

中でも最大手のサントリーは「-196℃」ブランド計で初めて4,000万ケースを突破。「ほろよい」や「ハイボール缶」の伸長も相まって合計7,922万ケース(前年比10%増)で着地するなど、市場をけん引し続けている。

2019年については「-196℃ストロングゼロ」の既存商品の取り組みを継続し、更に、アルコール度数6%の「瞬感」シリーズを投入する他、昨年発売し多くのユーザーの支持を得た「こだわり酒場のレモンサワーの素」のエクステンションとしてRTDの商品「こだわり酒場のレモンサワー」などを展開することで、同社RTD計8,762万ケース(前年比11%増)を目指す。

そんなRTD市場のトップを走り続ける同社の取り組みについて、佐藤晃世執行役員RTD・LS事業部長にうかがった。

サントリースピリッツ 佐藤晃世執行役員RTD・LS事業部長

サントリースピリッツ 佐藤晃世執行役員RTD・LS事業部長

「-196℃ストロングゼロ」、“日常の食中酒”提案はいつまでも続ける

まずは同社RTDの基幹商品である「-196℃ストロングゼロ」だが、同商品はなんと言っても「食事との相性」が特徴。プロモーションについても6~7年ほど継続して食事との相性を訴求し続けており、佐藤執行役員はこのことについて「長らく食事との相性を訴求し、その成果としてお客様にも“食事に合う”というイメージを持って頂いています。また、RTDとしては圧倒的な食卓出現率を実現することができました」と語る。
 
しかし、なぜそこまで食事との相性にこだわるのだろうか。
 
「日常的に飲んでもらうためには“食事”という軸は非常に大切な軸となります。RTDとして圧倒的な食卓出現率を実現したとしても、まだまだ“チューハイは甘くて食事には合わないでしょ”と思われているお客様もたくさんいらっしゃる。ここ数年続けてきた取り組みによって徐々に“スッキリ飲めて食事に合うね!”と知っていただけるようになった段階です。リニューアルも定期的に行っていますが、味覚設計も食事に合うということを最優先し商品開発を進めています。更に継続して“食事に合う”ということを訴求し“日常のお酒”となるべく育てるつもりです」(佐藤執行役員)。
 
「食事と合う」魅力を訴求する取り組みとして、2月には味の素の「Cook Do 香味ペースト」とコラボレーション企画を実施。同商品を用いたメニュー「ガリ豚キムチ」と「-196℃ストロングゼロダブルレモン」「同ビターレモン」を訴求するシズル感たっぷりの動画を制作。同社公式YouTubeチャンネルにはもちろんアップロードされているが、店頭でも同じ内容の動画を放映。

味の素「Cook Do 香味ペースト」とのコラボイメージ

味の素「Cook Do 香味ペースト」とのコラボイメージ

この取り組みについて佐藤執行役員は「スーパーマーケットの店頭で“必ずこのお酒を買う”と決めて来店するお客様は少なく、商品を選んでもらうには“その場の印象”が大切な要素となります。店頭で動画を見て頂き、商品を選択してもらう1つの手段として実施しました」と話す。
 
また、「味の素様とコラボレーションすることでクロスMD(カテゴリーの異なる商品を関連付けて消費者に提示・提案すること)も可能となりました。お酒売り場以外で商品を展開する機会は貴重な上、シナジー効果により双方が良い結果を得られました。“日常の食中酒”を目指す同ブランドとしてはしなければいけない取り組みだと考えています」とした。
 

「ストロングゼロ」の特長そのままに中アルコール化、「瞬感レモン」「瞬感ライム」

また、「-196℃ストロングゼロ」としては初めてアルコール度数6%の商品「-196℃ストロングゼロ瞬感レモン」「同瞬感ライム」を4月2日に投入する。
 
だが「“ストロングゼロ”なのにアルコール度数が6%とは」というのは業界関係者のみならず一般消費者も思う疑問だ。その点についてうかがったところ、同商品についても「“日常の食中酒”を目指す上での取り組み」とのこと。
 
「ストロング系RTDの飲用者の中にはスタンダードな度数のRTDも併飲しているお客様も多く存在します。“平日に酔い過ぎたくない”というような方が飲んでいるようで、ストロング系RTD飲用者の約80%は“中アルコールRTDを飲みたい曜日がある”という調査結果も得られています」と高アルコールRTD飲用者にも潜在的な中アルコールRTDの需要があることを説明する。
 
「その一方で“中アルコールRTDは甘い物が多くて食事と一緒に飲みづらい”、“普段飲む高アルコールRTDよりも果実感が負けている気がしてピンとくる商品がない”といった不満の声も見られました。別の調査では高アルコールRTD飲用者が中アルコールRTDに求める味わいは高アルコールRTDとほぼ同じという結果もでています」と高アルコールと中アルコールのニーズの相似性を説明する。
 
その上で「“-196℃ストロングゼロ”が持つ価値の1つとして“ガツンとした飲みごたえ”があり、これはお客様にも評価していただいているポイント。その価値を受け継いだ中アルコールRTDとして“瞬感レモン”と“瞬感ライム”を市場に投入します」と話す。
 
「同商品は飲んだ瞬間にぐっと広がる果実感が特長の商品。レモン浸漬酒の量を増量し、ガス圧を高めることで刺激的な味わいとなっています。もちろん“-196℃ストロングゼロ”なので“甘くない”という特長を持った、食事に合う味覚設計としました。同商品を市場に投入することで、更に“食事に合う!うまいストロングゼロ!”を幅広くお客様に訴え“日常の食中酒”としての立場を確立するつもりです」(佐藤執行役員)。
 
〈酒類飲料日報 2019年4月1日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/liquor/2019/04/2019-0401-1658-14.html
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