〈冷食流通インタビュー・小売〉阪急オアシス、春のおにぎり新製品の反応に注目


阪急オアシス日配商品部バイヤー・北川定則氏

阪急オアシス日配商品部バイヤー・北川定則氏

SKUの見直し、こだわり商材の発掘にも注力〉
――今期(19年3月期)の冷凍食品の進捗について

1月までの累計で、既存店で5.3%減、全店で8.3%減と不調だ。全店では、閉鎖店舗の影響がある。既存店に関しては、前期が非常に好調だった反動だと考えている。炒飯といった米飯など、冷凍食品全体をけん引した商品が、これで一巡した格好だ。また、12月に関しては、玉うどんの売れ行きが不調で、前年比で80%程度だった。気温が高かったことが全体的に影響していると考えている。

当社はEDLPではなく、ハイ&ロー戦略をとっているが、割り引きセールによる販促を重ねすぎたことも要因と考えられる。ただし、期末には前年並みにまではもっていきたい。そのための施策を現在打っている。

カテゴリー別では冷凍野菜が1%減、ポテト5%減、調理品・弁当商材8%減、米飯9%減、パスタやピッツァなどのイタリアン3%減、和風スナック5%減、麺類2%減、氷などのデザート4%減と軒並み不調だ。

冷凍野菜に関しては九州産のホウレン草が欠品したことが影響している。ただし、サトイモは伸びており、SKUも増やしている。もっとも売上構成比の高い調理品・弁当商材が不振だったことが、冷凍食品全体の売り上げの伸び悩みの原因となっている。

また、昨年各社から出た、新たなカテゴリーともいえる、おつまみ系の商材も不調だ。お客はやはり、まったく新しい商品に対して手を伸ばしにくい。メーカー各社はどんどん新たな、攻めた発想の商品を仕掛けてきているので、こちらからも試食販売などを強化して、認知度を高めていくことがまず肝要だろう。

一方で、この春の新商品では日本水産が出す、健康ニーズに対応する「梅ひじきおにぎり」「枝豆こんぶおにぎり」に注目している。これまでおにぎりといえば、焼おにぎりばかりで、こういった具入りのおにぎりはなかった。健康ニーズにも対応しているので、今後のお客の反応に注目している。

販促面で言えば、先ほども述べたとおり、相次ぐ割引きセールが裏目に出た。価格訴求だけではいけない。お客のニーズをしっかりと汲み取らなければならない。

――冷凍食品売場が他社に比べて狭いように思えるが

10年ほど前から開始した当社の新型フォーマットの店舗では、基本的に生鮮やおかずの売り上げ比率を上げるため、加工食品の棚を少し狭めてきた経緯がある。ただし、やはり近年の冷凍食品のニーズの高まりもあり、最近の新店では徐々に売場面積を広めていっている。
 
――高質スーパーとしてこだわり商品も多い

NBの定番品に限らず、地域の良質な冷凍惣菜や弁当も多くそろえている。ただし、決して売り上げに多く貢献しているわけではないので、品ぞろえの改廃は必要だと考えている。

例えば、弁当品だと500円以上になってしまうことがあり、これだとお客の手に取ってもらいにくい。おかずだけにして300~400円台にまで下げることなどは検討している。ただし、こういったこだわり商品のニーズも必ずあるので、今後も新たな商品を発掘していきたい。

――今後の取り組みについて

SKUをもう一度考え直して、売れる商品をしっかりそろえることがまず肝要だと考えている。また、あまり売り上げの芳しくないカテゴリーをいかに強化していくかということも重要だ。売上構成比の大きい弁当商材を改廃することで全体を立ち直しつつ、一巡した米飯類、また、頭打ちとなったパスタ類の改廃も進めて、売り上げに貢献したい。

誰もが考えていることだが、時代環境の変化で、簡単にすぐ食べられる冷凍食品は今後も必ず伸びていく分野だ。今後も真摯に取り組んでいきたい。

〈冷食日報 2019年3月5日付〉

記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/frozen/2019/03/2019-0305-1551-14.html
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