製品開発のスピード向上、台湾大成集団との提携などで成果/昭和産業


昭和産業・新妻一彦社長

昭和産業・新妻一彦社長

昭和産業は8日、業界紙誌対象の記者会見を都内で開き、中期経営計画17-19(17~19年度)の進捗状況のほか、油脂事業、家庭用食品事業など各部門の取り組み概要を報告した。その中で、新妻一彦社長はRD&Eセンター開設による製品開発のスピード向上や、海外事業における台湾大成集団との業務提携などを中期計画の成果に挙げた。

新妻社長は会見にあたり、3四半期決算について「冷凍パン生地工場の減価償却費や包材費、物流費などコスト増加に加え、油脂事業、糖質事業では原料相場の高止まりに対して価格改定にも努めたが全てを転嫁するに至らず、減収減益となった。市場環境は厳しいが、通期業績見通しに対しては、当初予想どおりの進捗をみせている」と評価した。

次いで中期経営計画については、「17-19計画は長期ビジョンの実現に向けた、足場固めの3年と位置付けているが、初年の今年度は、基盤事業の強化、事業領域の拡大など基本戦略の取り組みを行っている」と述べた上で、具体的な進捗状況を説明した。基盤事業の強化については、RD&Eセンターの開設により研究者間のコミュニケーションが活性化され、基礎研究・商品開発・生産の横連携がスムーズとなったことで、商品開発のスピードが向上したことを強調。その成果として、小麦ふすまを活用し、食物繊維強化や低糖質に対応した食品素材「ローストファインブラン」を紹介、「小麦ふすまをおいしく、そして二次加工適性を兼ね備えた製品として仕上げることができた」と評価した。

事業領域の拡大の事例としては、昨年1月に操業を始めた、茨城県神栖市の冷凍パン生地工場を挙げた。原料から冷凍生地、焼成まで一貫したサプライチェーンを達成し、日産40万個の生地を供給していると説明した。

海外事業では、台湾大成集団と昨年10月に業務提携を締結したことに言及し、「台湾大成集団と当社とは製粉、食品、飼料畜産、外食といった、比較的事業領域が似通っており、言語は違っても共通の業界用語を持っている。現在、どういう形で協業ができるか検討しており、それほど遠くない時期に成果を発表できると考えている」と述べた。

技術革新・業務改革などでイノベーション創出、中期計画を推進/新妻社長

また、社会的課題解決への貢献の取り組みとして、製品ではカロリー・糖質を4分の1カットし、1日に必要な食物繊維の半分を摂取できる健康訴求パスタ「蒟蒻効果」を紹介し、「先ほど紹介した、『ローストファインブラン』を配合するなど、当社の複合系ソリューションが生み出した製品だ。新たな価値の提供で、健康に貢献していきたい」と述べた。さらに昨年4月に発表した、「社員の健康ファースト」の企業風土醸成と、働き方改革の推進などを目的とした「昭和産業健康宣言」、環境への取り組みとして昨年10月に鹿島工場に導入したガスエンジンコージェネシステムによる省エネルギー・省コストの取り組みなどを挙げた。

最後に新妻社長は、「年頭あいさつで、今年のテーマはイノベーションだと話した。技術革新や、業務改革、働き方改革など、さまざまなイノベーションを創出しながら、中期経営計画をきちっと推進したい」と述べた。

18年産米国大豆作付、収益性や土壌乾燥からコーン上回る可能性/荒川原料部長

続いて荒川謹亮原料部長が、直近の穀物相場の推移を解説した上で、今後の見通しとして、大豆相場はアルゼンチンの干ばつ懸念の一方で、ブラジルの天候は良好、生育も順調に進むとみられることから、南米トータルでは減産懸念は小さく、米国産大豆の輸出が大きく増加することも考えづらいが、弱材料も出尽くし感があり、狭いレンジで推移するとの見方を示した。ただ、米国では収益性から大豆の作付面積が初めてコーンを上回るとの予測がある中で、直近の米国の土壌水分は不足傾向にあり、これによりコーンの作付が遅れれば、さらに大豆の作付が増える可能性をみておく必要があると述べた。

〈大豆油糧日報 2018年2月13日付より〉

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記事提供元:https://www.ssnp.co.jp/news/soy/2018/02/2018-0213-1118-14.html
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