ストレス激減の為に新社会人が実践すべき「ボーダーを乗り越える技術」


数年前から、ビジネスの世界では業界問わず「ダイバーシティ」という言葉が使われる機会が増えてきたようです。年齢・国籍・専門分野など、さまざまな異なる背景・能力を持った人が集まり、お互いの違いを強みに仕事をしていくことによってポジティブな効果を生み出すことが、ダイバーシティのある組織の目的であるとされています。

このように言われると「ふんふん、なるほどね」と思う一方、では、日本人あるいは同じような専門分野の人材だけで構成される職場・組織には「さまざまな背景・能力」を持った人間は居ない(違いの少ない画一的な社会)なのでしょうか?

私が社会人になって感じることはボーダーの越えやすさは「認知の有無」に左右されるということです。

国境を越える愛が出来ても、なぜ県境につまずくのか

私は昔アメリカ人の恋人と付き合っていたことがあったのですが、交際開始後1年程度でその方は仕事の為アメリカに帰国してしまいました。

帰国前に別れる・別れないという話も無く、こちらも仕事に忙しく、週一度スカイプで連絡を取る状態が数ヶ月続いたある日、「アメリカのほうで新しい恋人ができちゃった!その恋人は日本人の友達が欲しいらしいから、友達になってあげて!」と言われたのです。

「おいおい…。日本人同士なら、浮気だと責められるかもしれないぞ…。」と、一瞬あきれてしまったのですが、不思議と気にならず、なんとその二人が破局した今でも私達3人はスカイプやフェイスタイムで連絡を取り合う仲です。

その一方で、日本人同士のカップルでどちらかが浮気をしたという話を聞くと、私はとても許せない気持ちになります。先日も職場でとんでもない事例を聞き、昼休みにワイドショーのコメンテーターよろしく、「これはけしからん!」と怒ってしまったのですが、この反応の違いはどこから来るのでしょうか。

日本人同士の「分かってくれているだろう」が引き起こす悲劇

こうした真逆の反応を引き起こす原因、それは「ボーダーの認知」だと考えています。

国際結婚・交際では、お互いの文化的背景の「違い(ボーダー)」を認識する機会が多くあるはずです。またこの場合は、お互いに「相手と自分は違う」ということを分かった上で付き合いが進みます(ボーダーの認知がある状態)。しかし「日本人同士」ではどうでしょうか?

例えば、「彼女は愛知県民で、僕は東京都出身、男女差もあるし、年齢差も5歳あるから、彼女と僕は全然違う人間なんだ!」と考えられる人のなんと少ないことでしょうか。かくいう私も日本人同士で仕事をする時と、外国人のスタッフ・取引先と仕事をする時では、言葉の選び方、話すスピード、資料の作り方からしてまったく違うのです。

このような差を乗り越えるための努力をしているのは「違いを認識している」からこそ。日本人を相手に「分かってくれているだろう、同じ日本人だし」と思っているのは、差があるという前提を忘れた単なる手抜きに他ならないのです。

ジェネレーションギャップを乗り越えて上司・部下と接するコツ

異なる年代・自分とは「違う」人々と接するにあたってのコツは、違いがあることは前提で「何が違うのか?」を正しく認識することではないでしょうか。

もし、「○○ハラでは!?」と一瞬頭にきてしまうようなことがあっても、私は「仏の顔も三度まで」と思って、何回かは冷静な観察で終わらせるように努力しています。(本当は頭にきていますので、『私は理系、私は理系、冷静に分析、冷静に観察…』と自分をなだめます)

仮に仕事の中で、マーケティング部の○○さんに「こんなノーブランドの製品、絶対売れないから、料理研究家▲▲先生とコラボして、ご威光をお借りせねばならない!だから、マーケ経費が○億円かかるし、この試作品の商品化は無し!」と言い切られてしまい、ぶっちゃけ頭にきたとします。その時にこちらが腐ってしまうか、分析して切り返すかは、こちら側の問題です。

こうした状況下でも認識の違いに焦点を当てれば「この○○さんはちょうどバブル期に大学生だった世代だな。ブランド至上主義な考え方をしているのも、時代背景として当然な世代で、我々の世代とは違うのが当たり前だ。であれば、今回のターゲットはSNSによるクチコミ世代だから、彼らにとってのブランドはSNSツールではないか、とターゲット世代の特性を盾に切り返すか…。」という思考もできます。

(まとめ)今だからこそ、ボーダーを乗り越えよう!

世の中に「○○ハラ」という言葉が氾濫したことで、私達はお互いが「違う」ということを忘れてしまっているかも知れない、ということを最近は特に感じます。

会社では、自分と同じに見える全然違う他人と四六時中一緒に居て、かつ利害の不一致を解決していかなければなりません。

今の時代だからこそ、自分のストレスを出来るだけ軽くするためにも「ボーダーを乗り越える技術」をマスターしたいですね。

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