他業種が参入しても食品業界「らしく」生き残るには?


食品業界に身を置く人や、食品に興味がある人は、食品のCMはついつい見入ってしまうものですよね。最近、製薬企業や化成品企業が食品・サプリメントのCMをしているのを目にする機会が増えて来ました。また、ニュースで食品会社の新しい経営者に著名なプロ経営者が就任したと耳にすることもありますが、自分の会社でM&Aや社長交代が起こると、こうしたニュースも更に身近に感じ、社員にとってもインパクトがあります。私の場合、「自分より上位の業界」で使われる規制・管理・手法にチャレンジしなければならなくなった経験から、「いつでも他業種の手法を勉強しておこう」と考えるようになりました。

初めましてのインパクト

私がこのように考えるようになったのは、医薬品・化成品業界からの「落下傘上司」と仕事をするようになってからです。というのも、私が働いていた健康食品産業では、取引先に製薬企業や化成品産業が増えたため、お客様の声を取り入れる形で、そうした業界の経験者が入社してきたのでした。

私も転職したばかりの頃で、新しい上司への期待や気遣いもタップリの時期。しかし、初めての個人面談で事件が起こります。「食品は、品質保証のレベルが低すぎるのだよ!製薬業界では有得ないのだがねぇ!」彼は、15万円の高級ワーキングチェアをギシギシ言わせながら、続けて言いました。「この会社に染まっていない君には期待している。(他の社員と)馴れ合わずに頼むよ。」

陰で「落下傘上司」と呼び始めて…。

私の場合、落下傘上司との付き合いで最も苦労したのは、スタンスの違い、いわば「食品」を商売道具として捉えているか、自分たちの心の拠り所として捉えているか、の違いでした。正直、理論や環境整備については、非常に勉強になること、これが導入できたら確かにレベルアップできると感じる素晴らしい内容ばかりでした。しかし、どうも「食品が好き」な気持ちを感じない。お金儲けとしての価値や他業種を最善とする説法によって、私達の溝は日々深くなっていきました。

オフィスでも現場査察でも「これだから食品業界は!」と言われ続けた私は、ついにこの上司に「落下傘上司」というあだ名を付けるに至りました。この上司を部外者として疎外する気持ちで、人間関係はもうボロボロ。報告一つするにも顔色を窺う日々で、最終的には何を話すにも、「製薬業界から見れば、レベルが低いと思われると思いますが…」と、前置きしていたほどです。

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