食品メーカーを志す学生に読んでほしい本3選


新しいことを始める時や新しい世界に飛び込んで高いパフォーマンスを発揮するためには、ある程度の基礎基本が必要となります。この記事をご覧になっている皆さまは食品業界を目指している、特に食品メーカーへの就職を検討されている皆様かと思います。そこで、今回は食品業界に携わっている側から食品メーカーを志している就活生の皆様に読んでよしい本を3つ紹介させて頂きたいと思います。

1. 「食品業界のしくみ (図解雑学シリーズ) / 齋藤訓之」

食品業界のことを体系的に説明する本は非常に少なく、実は皆無に等しいのが実態です。というのも本は流行に連動して出版される傾向にあるので、過去より安定的に緩やかな業界である食品業界に急に関心を持つ人も少ないことは想像できます。対して、最近話題のAIを含むIT業界の本は多いですね。さて、この本で学べることを以下の通り簡単にまとめました。

食品業界の全体像と歴史

第1章は、業界全体を理解する内容になっています。統計データが古いため参考にできない部分もありますが、大筋を理解することには役立ちます。

原材料について

第2章のトピックになっています。食品メーカーの仕事の一つに調達という仕事があります。これは、自社で使用する原料を選定し、品質、価格等のバランスも考えて仕入れる仕事ですが、原料への理解度の深さが求められます。この章では、畜産品、水産品、農産品、その他スパイスなどの原料の特徴を分かり易く説明しており、原料の基礎知識を学ぶことができます。

食品産業を支える技術

食品メーカーの技術の向上により、私たちの食文化は豊かになりました。レトルト、冷凍、瓶詰め、ペットボトルなどの技術により、保存や持ち運びといった利便性の付加だけでなく、美味しさも向上しました。第4章では、食品業界を代表する技術が紹介されており、改めて、各技術の開発の経緯や意義について学ぶことができます。

食品産業の戦略

食品メーカーでは、商品を作ることはもちろん大切ですが、それ以上に販売するための戦略を考えることはとても大切です。同じような商品を作っていても、販売戦略が疎かだと明確な力の差が出てきます。第5章では、食品メーカーの販売の要となるロジスティクスを中心とした戦略について学ぶことができます。

販売チャネルごとの特徴

第5章に引き続き、第6章では商品の販売先に着目した内容となっています。食品業界では販売チャネルは複数存在し、スーパーといった量販店だけではなく、商社を通して販売する場合や最近は実店舗を通さないネット通販なども台頭してきており、食品メーカーにおいても商品によって、複数の販売チャネルを活用しています。

食品産業の仕事

第8章では、食品業界における代表的な職種の説明が紹介されています。就職活動では、納得のいく結果を得るためには仕事への理解がどれだけ深いかによると考えています。これからの時代、人間同士の競争だけでなく、単純な作業は機械が代替していく世の中ですので、自分にしか出来ない仕事や技術をキャリアを通して積み上げる意識を持たねばなりません。こうした書籍からも仕事理解を進めることはできますので、しっかり目を通しておきましょう。

法令と規格

食品業界にも様々なルールが存在します。特に食品メーカーは自社製品を一般消費者が手にすることになるため、原材料の表示や産地、使用可能な添加物など様々なルールを意識しなければなりません。毎年、新しいルールが増えたり、改定されたりしますが、この第9章では最も大切なルールについて学ぶことができます。

食品業界で長年仕事をした上でこの本を読んでみると、実に分かり易く、そして体系的に食品業界で必要な知識を網羅しているなと感じます。仕事を始めると自分の与えられたポジションでの仕事に集中し、点の仕事になりがちですが、全体像の中で自分の仕事がどこに位置して、どのような意義を持っているか理解しながら仕事をすると効率も上がります。食品メーカーを目指す方、また食品メーカーに入ることが決まっている人にもお薦めの1冊です。

食品業界のしくみ (図解雑学シリーズ)

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