遺伝子組み換え食品に代表するバイオテクノロジーのこれからについて考察


バイオテクノロジーという言葉を時折耳にしますが、その意味について深く考えたことはあるでしょうか。バイオテクノロジーとは、一般的には、生物を工学的見地から研究し、応用する技術を指します。応用技術の中でも食品業界に密接に関係してくるのは、遺伝子組み換えや細胞融合の技術を活用した品種改良技術や、細胞の培養を通したイミテーションフードの製造技術等です。それでは、具体的な例を紹介しながら、バイオテクノロジーについて更に理解を深めていきましょう。

バイオテクノロジーの代表、遺伝子組み換え食品って?

食品業界において、バイオテクノロジー技術の代表とされるのが遺伝子組み換え食品です。GMO(Genetically Modified Organism)として認知されており、食品業界で働く人は必ずと言ってよいほど耳にするワードです。

食品業界における遺伝子組み換えは、従来作物での応用が多く、虫への耐性や環境変化への耐性、除草剤耐性、更には通常よりも早く成長する能力や味の改良などを実現するために、本来、その作物が持っている遺伝子に対して、全く異なる生物の遺伝子を組み込みます。

そして2019年に起きた大きな出来事として、アメリカのアクアバウンティ・テクノロジーズ社が遺伝子組み換えサーモンをカナダへの販売に成功したというニュースがあります。

同社が研究するサーモンは、遺伝子組み換え技術により、通常30ヵ月で食用に成長するサーモンの成長速度を2倍に高めることに成功しています。正し、まだまだ安全性を問題視する声もあり、道半ばといった状況ですが、作物意外の遺伝子組み換え食品が市場に流通した事実は、食品業界には大きなニュースとなりました。

※参考:アメリカで遺伝子組み換えサーモン養殖が解禁 スーパーに並ぶ日も近いが・・・ – FNN.jpプライムオンライン

日本では、遺伝子組み換え食品の安全性について確認が取れているもののみ、流通させることが許可されています。すなわち、大豆、じゃがいも、パパイヤ、てんさい、わた、アルファルファ、とうもろこしの8種類とこれらを原料とする加工品32種類です。(平成30年2月時点)

一方で、消費者が遺伝子組み換え食品を認知できるように、遺伝子組み換え食品については表示義務があります。しかし、原材料表示が必要な条件として「商品の中で原材料の多さが上位3番目以内、かつ含んでいる量が全体量の5%以上」とされている一方で「意図せず混入した場合は5%以下であれば良い」というルールに基づいて流通しているため、知らぬ間に遺伝子組み換え食品を口にしていると言えます。

※参考:食品表示基準Q&Aについて、別添遺伝子組換え食品に関する事項|消費者庁

諸外国を見てみると、EU諸国では遺伝子組み換え食品の人体における影響を懸念して、あらゆる商品について表示義務があり、且つEU圏内での遺伝子組み換え作物の栽培は禁じられています。日本は遺伝子組み換え食品大量輸入国と言われていることは、食品業界では有名な話です。

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