外食産業の変遷から食品業界の動向を探る


外食産業は食品業界の中の産業形態の一つであると同時に、食品業界に属する企業の重要な得意先でもあります。そもそも、食品業界がこれほどまで大きく成長したのは、外食産業の牽引があったからだと言っても過言ではないでしょう。そこで今回は、外食産業の変遷を紹介します。外食産業の変遷をたどることで、過去から現在、そして将来の食品業界の動向が見えてきます。

外食産業のはじまり

日本の外食産業は1970年にスタートしました。この年にアメリカのロイヤルやケンタッキーフライドチキンが日本に上陸しました。さらに、日本のすかいらーくが1号店をオープンしたのも1970年です。そのため、1970年は日本の外食産業元年といわれています。また、翌年には日本マクドナルドが銀座に出店しました。今でこそ当たり前に感じるファーストフードやファミリーレストランは、この時期から徐々に私達の生活に根付いてきたのです。

外食産業のはじまりは、同時に食品業界全体に大きな影響を与えました。外食産業によって、加工食品の需要が大幅に拡大し、現在のような食品業界という大きな業界を形成する土台を作り上げたのです。この当時は高度経済成長の真っ只中で、共働き世帯の増加なども受け、簡易的に調理を済ませることができる加工食品の需要は拡大しました。食品業界は、私達のライフスタイルが変わっていくのにあわせて、一緒に変わっていきます。むしろ、外食産業を含めた食品業界の変遷が、私達のライフスタイルそのものを変えたと指摘する人もいます。

外食産業の拡大

1970年代に外食産業がはじまり、1980年代は外食産業の拡大期となりました。外食産業では目新しさだけでなく、豪華な食事や様々なスタイルのレストランが誕生したのです。日本人のライフスタイルも多様化が進み、個人の好みに合わせた食事をするグルメな嗜好が生まれたのもこの時期です。1980年代後半はいわゆるバブル経済を迎えていました。この時期は外食産業にとって絶頂期でした。レストランから居酒屋に至るまで、ほとんどの企業が売上を拡大していきました。食品業界全体でも、同様に売上拡大の傾向が続いていました。加工食品も食事というだけでなく、嗜好品といった付加価値のある商品もどんどん増えていく時期となりました。

バブル崩壊と外食産業

1990年代はバブル崩壊から節約志向の時期となり、外食産業も成長スピードが鈍化することになりました。そして価格競争が激化しはじめたのもこの頃からです。そのため、外食産業の各社が低価格商品にシフトチェンジしていきました。一方、デリバリーフードやお弁当などの中食マーケットが成長しはじめたのもこの時期です。外食産業にとっては、こうした他の業種とも競争を強いられる厳しい時期になりました。

1990年代後半には、日本経済もバブル崩壊から徐々に立ち直りはじめていました。食品の需要としては、高級路線ではなく、健康志向や食の安全など、いままでとは違った需要が生まれつつありました。食品業界全体でも、トクホや自然食品などに注目が集まりました。この傾向は現在まで続いていますね。

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