え、そうだったの!食品業界のあるある話6選


どの業界にも「あるあるネタ」があり、以外と業界の特徴を捉えていたりします。食品業界にも、おそらく他業種の方たちが知らないあるあるネタが沢山あるように思います。そうしたネタは苦労や愚痴になりがちですが、本日は、食品業界のリアルを知ってもらうために、食品業界あるあるを一挙大公開したいと思います。

その① マージンが少ない

食品業界の一般常識ですが、とにかく利益は少ないビジネスです。例えば、切って、凍らせただけの肉や野菜では、1kgを販売してもそのマージンは10円から30円程度です。そのため、できる限り輸送コストや加工費用を下げるために、水産系の会社であれば、海の近くに工場を設立し、野菜工場であれば、原料の供給元となる契約農家は、工場から50km圏内からの輸送に限定していたりします。

また、人件費の高い欧米系のサプライヤーにおいては、できる限り加工はオートメーション化することにより、コストを抑えています。機械化されていることにより、人の手で加工するきめ細かさは無いので、品質はそこそこだったりします。

マージンをより大きくするためには、加工度を上げて、付加価値の高い商品の販売が有効です。肉であれば、味付けをし、衣をまぶした冷凍品を販売したり、水産であれば、完全に骨を除去したりするなどの商品作りが代表的です。大量に物量を動かすか、付加価値の追求の2択が食品ビジネスの基本と言えるでしょう。

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その② 海外産の食品の方が安全だったりする

日本では、国産が安全、品質が良いという認識がありますが、必ずしも正しいとは言えません。例えば、輸入品の野菜であれば、残留農薬の残留基準が非常に厳しく設定されており、輸入時の検疫にて基準を上回る農薬が検出された場合、すぐさまシップバックされることになります。そのため、海外の加工者は日本の厳しいルールに逸脱することのないように、契約農家に使用許可農薬リストを設け、その用量をコントロールしています。

逆に日本の農家が海外に野菜や果物を輸出しようとして、農薬が引っ掛かっていると何度か聞いたことがあります。また、海外輸出にて生計を立てている海外の食品加工工場では、FSSC22000やBRCといったグローバルスタンダードの食品マネジメントの認証を持っていることが多いです。対して、国内の工場は、お世辞にもレベルが高いとは言えない加工工場が多数存在します。加工時の衛生管理や異物管理等は意外と海外の工場の方が進んでいたりします。

特に、日本人が毛嫌いする中国産においては、その人件費の安さを利用して、大量の人の手で品質を高める加工を行っています。そのため、髪の毛や可食部意外のものは完全除去に近い品質の食品加工を行っている工場も多数存在します。そして、安いということで、食品業界は中国産無しには成り立たないのが現実です。

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その③ 物流業界が要

食品業界において、その供給ネットワークは日本の物流業界に依存しています。日本の場合、中小の食品加工業者や小売店が多く、ダンボール1ケースから配送できるようなきめ細かい対応が求められます。そんな食品業界の生命線の物流業界ですが、平均年齢は毎年1歳ずつ上がっていくような、まさに高齢化が加速しています。

昔は、走っただけ稼げる高給な仕事でしたが、免許のルール変更により大型免許を取るには、時間とお金が余分に必要となりますし、働き方改革の影響で歩合制が取り難くなってしまいました。そのため、長距離や肉体労働を伴う運送業は人気が無く、食品のように、1箱10kgや15kgするようなカートンボックスを手積み、手降ろしするような仕事は特に不人気状態で、最近はドライバーが見つからず、商品を運べないという事例が発生しています。

その④ ビックリするくらいクレームが細かい

食品業界は年々品質へのルールが厳しくなっています。その理由としては、消費者がSNSに拡散する力を持っているため、例えば商品に誤って虫が入っていたりすれば、たちまち炎上し、業績は急降下、極端な話、倒産するリスクさえあります。そのため、食品メーカー各社は細心の注意を払って加工しますが、そこに納入する業者も厳しい環境に置かれています。例えば、トマトのヘタが少し入っているとクレームになったり、変色が少し多いと、製造ロットが全てロットアウトとなったりと、返品になることも少なくありません。

そのため、年々サプライヤーへの指導も厳しくなっていますが、こうした厳しすぎる日本の要求に対して、ギブアップし、より売り易い相手を選択するサプライヤーも出てきています。日本は、問題が起きると新しいルールを追加することで自分達の首を絞める傾向にあり、このままでは、買い付けすらできなくなるリスクもあります。

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