就活をリトライできるなら、違う会社に入っていたかも?


就活中を思い返すと、特にESに落ち続けていた頃は「部活の活動内容をちょっと盛ってしまおう」「失敗した部分は書かないで、良いところだけPRしよう!」という行動をとっていたなぁ、と反省しています。こうした行動は、とにかく内定が欲しい気持ちからですが、同じ理由で企業の見極めも不十分、それが入社後のギャップにつながってしまいました。

将来的に転職することになった時、私たちの選択肢は新卒で就いた職種、そこでの経験によって大きく狭められてしまいます。平たく言えば、転職市場ではその分野に関する素人は売れないか、安い賃金でしか評価されない、ということです。もし今新卒就活をやり直せるなら、転職や、自分がやりたい又は得意で、資格などの具体的な形でスキルを蓄積できる職種、会社を選ぶと思います。

私が研究職を諦めた理由

私が就活で最初に行き当たった壁は、大学院での研究と直結するような研究を行っている企業の数があまり多くない、ということでした。私は糖質や砂糖に関わる研究をしていたのですが、就職氷河期で日本の経済も下向き続きだった当時、そうした研究をしていた菓子メーカーや製糖メーカーは、新卒採用を行っていませんでした。

当然、一部門戸が開かれた会社、研究内容が違う会社は見つけられる限り受験しましたが、面接の場で「うーん。●●(測定機器の名前)の調整・メンテまでは、入社前に経験していて欲しいのだけど…。」「なぜ、違う分野の研究職にアプライしたのですか?」という質問をされては、冷や汗をかきながら必死に追いすがる日々…。ES、面接で落ち続け、ついに研究職を諦め、開発職を主に受験することにしました。

「こんなことになるなら、興味のある研究ではなくて、より多くの企業で汎用されている機器ばかりを使う研究室を選べばよかった…。」当時はそんな後悔もし、自分の研究に自信が無くなってしまったのを覚えています。また、比較的多用途な研究をしていた友人も、獣医師や薬剤師と言った、農学部・食品学部よりも高レベルの研究職候補との闘いに疲れている様子でした。

軌道修正はいち早く!入社3か月で退職した友人T。

私の場合は、就職活動中に軌道修正(研究職から開発職への志望変更)をしたのですが、同じ大学の友人Tさんは、就職後に軌道修正をしました。なんと、彼女は入社後たった3ヶ月で退職し、保有する国家資格を生かして病院に転職したのです。

そうした選択をした理由は、「企業での(開発職の)仕事は、病院では役に立たない。就活時は企業に入りたい気持ちが強かったが、その後1年以上資格取得に向けた勉強を続ける中で、やはり病院に勤めたい気持ちが強くなった。企業に就職して、ここが私の居場所ではないという確信を得た。」とのこと。

Tさんがしたたかだったのは、「病院と企業の仕事のやり方は全く違うので、転職するなら早い時期にしないと(その後の転職や給与水準の関係で)不利」と、早期に判断したことです。実際、転職活動をしていると、転職回数が多いほど生涯年収が低くなる傾向にあることや、入社してから転職までの期間が長いほど未経験業種・職種への転職が難しくなるという説明を転職エージェント(転職を手伝ってくださる、人材コンサルタント)の方から説明を受けます。

Tさんの例は極端かもしれませんが、私自身、研究室選びの際に就職先を見据えること、就職先選択の際にライフイベントの発生や転職の可能性を見据えること、といった活動を取りこぼしていたと気づかされました。

自分にも、ESにも嘘をつかずに…。

私の経験のように、ひとつ前の選択を間違った、と思う瞬間は、誰しも持ちうるものだと思います。

そうした時、一番後悔が大きいのは自分の嗜好(どういう仕事がしたいか、できるか)、や都合(遠距離恋愛の恋人と結婚したい、学生結婚で子供がいる)に目をつぶって、「とにかく内定が欲しい」という目先のニンジンに食らいつく行動だと思います。もちろん、もし間違っても早期に判断してやり直す(別の職種に就く、別の恋人を見つける、シッターさんを頼んだり会社に改めて説明を行う)ことも可能です。

しかし、先に紹介した通り、そうしたリセット行動には生涯賃金の低下や福利厚生・社会保険が利かない期間が増えてしまう、といったデメリットが付きまといます。

こうした不利益を避けるために、私は転職に際し、仕事(職種)、給与、ライフスタイル(休日・福利)といった幾つかの軸ごとに各会社が何点か、総合で何点か、という一覧表を作って、できるだけ冷静に判断しようとしています。もしくは、ご家族や先輩など、信頼のできる社会人の方に受験したい・している会社について率直な意見を教えてもらうのも良いかもしれませんね。

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